メタボリック症候群

 

メタボリックシンドロームとは内臓脂肪の蓄積(正確には内臓脂肪面積100cm2以上を指しますが、

空腹時立位での臍の高さの腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上の場合これに該当すると考えます。)があり、

それに次の3項目のうち2項目以上をみたしている場合が該当します。

 

①高中性脂肪血症(TG150以上)もしくは低HDLコレステロール血症(善玉コレステロールが低い、HDL40以下)

②血糖値の軽度の異常(空腹時血糖110以上)をふくむ糖尿病

③正常高値高血圧(最高血圧130以上もしくは最低血圧85以上)をふくむ高血圧(140/80以上)

 

メタボリック症候群の人は心血管疾患(心筋梗塞など)を発症するリスクが2倍とされています。

もちろんいままで言われているように、糖尿病や高コレステロール血症そのもの自体心血管疾患のリスクファクターですが、メタボリックシンドロームでは内臓脂肪による肥満にこれらが合併する、ひとつひとつの生活習慣病の異常が軽くても心血管病の発症リスクが高いという点が注意すべき点です。これに該当する日本人は男性の20%、女性の8%とされています。とくに腹部内臓周囲の脂肪細胞(脂肪を蓄えるはたらきをする細胞で、古来より食物不足などによる飢餓に人間がうちかてるための細胞)が、栄養過多、運動不足などによりひとつひとつの細胞の大きさが大きくなると悪玉の生理活性因子(レプチン、TNFなど)をだし、これがインスリン抵抗性を高め(腸から吸収され血液中に入った糖を肝臓や筋肉に取り込ませるときに必要なホルモンの作用が鈍感になること。糖尿病の説明書参照)、動脈硬化を促進させたり、糖尿病発症に関与します。またこれらの悪玉の生理活性因子そのものに、動脈硬化を直接引き起こす作用もあります。メタボリックシンドロームの動脈硬化予防には有酸素運動(内臓脂肪をへらします)過食の是正が重要で、生活習慣の改善でも血液検査や血圧が軽快しない場合は薬物治療の追加が必要です。 

 

小児のメタボリック症候群:

 

最近は小児にもメタボリック症候群があります。

診断基準は成人の診断基準とすこし変わります。内臓脂肪の蓄積(空腹時立位での臍の高さの腹囲が80cm以上)があり、それに次の3項目のうち2項目以上をみたしている場合が該当します。

 

①高中性脂肪血症(TG150以上)もしくは低HDLコレステロール血症(善玉コレステロールが低い、HDL40以下)

②血糖値の軽度の異常(空腹時血糖100以上)

③最高血圧125以上もしくは最低血圧70以上。

  

病態は同じです。早い時期から動脈硬化のリスクが発生していますので、成人発症より、よりいっそうの注意が必要です。